～近しい人の交際相手がやくざだとか何か不良な人物だと、本当に対応が難しいですよね。
まずは、うまく別れさせたいと周りはやきもきするのですが、交際している本人自身が別れる気になってもらわないと、どんどん、そちら側に引きずりこまれて、おかしくなってしまいます。
その交際相手の借金問題の解決など、間接的過ぎてどう考えてもうまくいく気はしないのですが・・・。そういうことも含めての弁護士（仙台・宮城）からのアドバイスをどうぞお聞きください～
【ご相談内容】自己破産・個人再生における価値のない土地の取扱いについて
交際・同棲中の彼女の母親（バツイチです）が付き合っていたのが、そっち関係の人らしく、しかも、同じ業界の人からお金を借りてしまったとのことで、毎日のように、家に押しかけてきて、
「○○はどこ行った！」
と聞いてくるので、彼女の母親がいくら
「どこに行ったか分からない」
と言っても、
「嘘つくな！」
「分かってんだぞ！」
「どうなるか分かっているのかって伝えておけ！」
と言って、大騒ぎで、恐怖と疲労で、彼女の母親も精神状態がおかしくなりかけているそうです。
しかも、その付き合っている男からは、たまに電話がかかってきて、相手なんかしなければいいと思うのに、彼女の母親が
「お願いだから早く帰ってきて」
と懇願しても、
「大事な仕事の話があって今は戻れない。この仕事がまとまれば借金なんてあっという間に片付く」
とか言われているそうです。
これって、闇金だとかそういうことになるのでしょうか？
弁護士とか司法書士に依頼すれば、なんとかなりますか？
個人再生とか破算（『破産』）とかそういうことで対応可能ですか？
本当は、彼女の母親も僕のところに呼べばいいのかもしれないのですが、そもそも、１LDKでそんなに広くないですし、何より、何が起こるのかが分からなくて正直、ビビってます。
彼女も母親に対して
「○○さんに、破算 （『破産』） とかしたらって言ってあげたら？」
と言っても、そんなのしなくても大丈夫とか意味ないとかで、まともに取り組もうとはしないそうです。
なんでも、その母親の交際相手の田舎である女川の方に小さな土地があるとかは聞いたことがありますが、それを売ってどうにかなる金額でもなさそうです。
それに、その土地は死んでも手放したくないとも言っているそうですが、破算
（『破産』） してもそんな土地は申告しなくてもいいですよね？
【ご回答】
交際相手の親族の借金問題
一応、ご質問なので、自己破産の影響とかお答えしますが、前提問題として、なんとかお母さんを説得して、別れるようにした方がいいと思います。
それができないのであれば、冷たいようですが、お母さんとも距離を保つ方がいいと思います。
わかりますよ。口では簡単だけど、それが難しいんだ、って言いたいですよね。
しかも、彼女のお母さんと連絡を絶つと余計に危険だとか、
彼女のお母さんの交際相手も、硬軟織り交ぜて、お母さんに付きまとってくるので、なかなか引き離せないとか、
やくざだって、みんなが悪いわけではなくていい人もいるとか、
まあ、そんな感じですよね？
たしかに、そうなんでしょうけど、少なくとも、彼女のお母さんが窮地に陥っているのに知らん顔して帰ってこないのは酷くないですか？
しかも、やくざでもいい人もいるのも分かりますけど、大概、金が絡みだすと、信義も何もなくなるのが常です。
闇金と個人間の貸し借りの違い
一応、説明しますが、まず、闇金なのか、ダイレクトにその筋の人間から金を引っ張ったのかは分かりません。
闇金なら、不法原因給付と言って返す必要さえないのですが、ダイレクトに金を貸した（借りた）のだとすると、個人間の消費貸借契約となります。
自己破産手続きによる免責及び破産管財人による財団放棄
したがって、破産手続きをきちんととって、免責の許可が下りれば、返済義務はなくなります。
ただし、その女川の土地は売れるものかどうかもよく分からない（本当にあるのかも不明ですが）のですが、自己破産手続き上、申告はしないといけません。
もし、破産管財人がそれでその土地を売却しようとしても、とても売却できる土地ではないということになると、財団放棄と言って、とてもお金になりそうにないから、自分で好きにしていいですよ、ということになるのです。
個人再生と売れない土地
個人再生を仮にとる場合には、売れない土地も一応財産として計上しますが、その資産価値はおそらくゼロ円になるでしょう。
個人再生の場合には、きちんと裁判所の認可が下りれば、大幅に債権カット（債務免除）がなされますので、その残りの部分だけ支払えばよいことにはなります。
ですが、ご質問者様がいくらこうして心配して、まともな対応を考えようとしても、その彼女のお母さんの交際相手は個人再生手続きも、自己破産手続きもまともにしようとしないですよ。
きちんと、自己破産だって、電話一本で出来るようなものではないのですよ。
自己破産できるだけの資料を揃えることさえも、うまく進まないと思います。
～本当にしつこいようですが、まずは、彼女のお母さんに、別れるように強く説得することが大事です。もし、住居の問題とかで困っているのであれば、行政（市役所、区役所）の福祉課に相談してみてください。
一時的には保護も含めて相談対応してくれるはずです。
そういう段階にまで来たら、行政の対応のサポートとして弁護士を依頼するというのはありかもしれません。以上、くれぐれもずるずると巻き込まれて行かないようにと弁護士（仙台・宮城）からはくぎを何本も刺したいところです～