【ご相談内容】債務圧縮と個人再生について
自己破産が、債務全額について免除してもらう方法では知っておりますが、借金の全額ではなく、債務圧縮を図る方法はありますか?
【ご回答】~弁護士(仙台・宮城)から~
債務圧縮とは
債務圧縮とは、その字義の通り、債務(借金)全額のうち、一部について債権者から免除を受けることを言います。
任意整理という手続きがありますが、この手続きによっても債権者と合意ができれば、債務額のうちいくらかを免除してもらうことも可能です。
ですが、任意整理ですので、債権者がその債務の圧縮(借金の免除)について同意してくれなければ、これを強制する手段はありません。
個人再生は、任意整理とは異なり、たとえ、債権者の同意がなくとも、裁判所の認可があれば、強制的に債権カット(債務免除)を受けることが可能となります。
個人再生による債務圧縮の具体例
例えば、現在、借金が1000万円あるとします。
個人再生が認められると、借金の8割である800万円を債権者から免除してもらい、残額である200万円を3年間、月々約5万6千円ずつ(支払い回数 36回)返済していけばそれで借金の返済義務は終了します。
ただし、個人再生を利用するにはいくつかの条件があり、
・借金の総額が5000万円を超えていないこと
・給与などの定期的な収入があること
が必要です。
また、借金の総額が100万円未満の場合には、それ以上に借金が免除(債務圧縮)されませんので、例えば、80万円の借金がある方の場合には、その80万円を3年間で分割払いすることなります。
~いかがでしたでしょうか。以上、弁護士(仙台・宮城)から、債務圧縮とは、ないし、その方法の1つである個人再生について、わかりやすくご説明いたしました~