着手金0(ゼロ)円の意味

 近時、「着手金無料!」、「着手金0円」、「着手金ゼロ」等々の広告・キャッチコピーが多く目につくようになりました。

 弁護士(司法書士)の費用(報酬)は、

 ・着手金

 と

 ・報酬金

 からなる場合が多いです。

 「着手金」とは、文字通り、着手の時点でかかる費用であり、これは手続きないしは裁判の結果にかかわらず発生する費用で、通常、返金がありません。

 「報酬金」とは、別名、「成功報酬」ともいい、事件ないし手続きの結果が成功した場合に発生する費用です。

 したがって、逆に言えば、失敗した場合には、報酬は発生しないわけです。

 なお、成功報酬は、契約時点で何をもって「成功」とするかの決めごとをすることにより決まります。

 また、例えば、「回収した金額の16%」、「裁判で認められた額の10%」という具合に割合的に決まる場合もあります。

 自己破産手続きにおいては、法人(会社)においては、「廃止」(手続きの終了)まで進み、その法人(会社)が抹消されることが「成功」です。

 個人の場合には、「免責」といって、裁判所からその支払い義務を免除してもらうことが「成功」です。

 そして、着手金と成功報酬の比率はまちまちです。

ですので、

 ・着手金20万、成功報酬20万

  としても、

 ・着手金10万、成功報酬30万

  としても、

 ・着手金 0円、成功報酬40万

  としても、全体としてみれば支払う金額は同じです。

全体の金額のバランスを事前によく確認してください。

基本報酬とか事務手数料とかいろいろ~見積りの重要性

 また、着手金、報酬の形をとっていなくて、単に、総額40万としていたり、基本手数料とか、基本報酬とか、事務手数料とか、いろいろな呼び名があります。

 その事務所によっては、準備金とか、積立金とか、実行金とか言う呼び名もあります。

 ただ、重要なのは、結局、名目ではなく、手続きが終了するまでにいくらがかかるかが事前に把握することです。 

 そのためには、なんと言っても、見積書をとることです。

 見積書もよく読むようにしましょう。

 どこかに、

 「※以上のほかに、別途、費用を頂戴することがございます。」

 「※上記はあくまでも現時点での見積もりです。」

 などと書いてありましたら、結局、総額がいくらか分かりません。

 その場合には、

 「絶対に、これ以上はかからない、という金額を教えてほしい」

 と言ってみるとよいです。

 それで、

 「それはケースバイケースなので」

 「いろいろ不確定な事情があるので」

 と言われた場合には考えた方がいいかもしれません。

重要なのは支払えるかどうか~分割払いの重要性

 総体としての金額も重要なのですが、例えば、

 ・総額35万円だけど分割払いは認めない

 ・総額50万だけど分割は24カ月まで認める

 ・総額40万だけど分割は5回までしか認めない

 とある場合にどれを選びますか?

 もちろん、金額がふんだんにあるのであれば安い方がいいです。

 ですが、

「そもそも、そんなに一度に支払えない」

とか

「それを払うと生活できない」、

とか

「余剰が全くなくなり不安だ」、

とか言う場合には、現実的に支払えるパターンを選ぶ必要があります。

支払えないものは支払えず、

支払えなければ結局、破産はできないということです。

できないものはできませんから。

そのようなわけですので、分割払いをどこまで認めてもらえるのかも極めて重要になります。

最後に~当事務所の破産費用

【自己破産(個人)】

◆基本 34万円+税+(印紙・郵券・交通費・通信費・管財事件の場合、別途予納金)

同時廃止、単身(家計の収入に影響をあたえる他の家族なし)、給与所得者、債権者5社以内、浪費・換金行為・偏頗弁済なし

(ご説明)

「基本」というのは、自己破産手続きをご依頼いただいた場合で、最も最小限の費用という意味です。

・自己破産における「同時廃止」手続というのは、要するに、破産管財人がつかない手続の種類をいいます。

 対義語は、「管財」手続です。

 それで、どのような場合に、管財人がつくかというと、20万以上の資産があるとか、個人事業主であるとか、浪費・ギャンブル等で借金を作ったとか、偏頗弁済があるとか、管財人弁護士をいれて何か調査が必要な場合、あるいは、破産管財人が何か処分(売却・回収)しなければならない財産、車、有価証券、貸付金、売掛金がある場合に、管財人がつけられます。

 管財人をつけるかどうか、どの弁護士を管財人につけるかは、裁判所が判断しますが、裁判所の指示によって、つけられた管財人の報酬は、自己破産を申し立てた人が払うのです。

 これを管財費用と言います。

・「単身世帯」というのは、「家計の収入に影響をあたえる他の家族」がいないということですので、例えば、奥さんが完全な専業主婦とか、子供で就学中であるとか、そのような世帯であれば、単身世帯という扱いになります。

 逆に、年配の両親等であれば何もしていなくても年金収入があると思われますので、その場合には「単身世帯」にはなりません。

 ただ、実家に戻ってはいるものの、単に実家の一室に寝泊まりしているだけで、全く、収支が別という事であれば、それはまた「単身世帯」扱いになります。

・「債権者5社以内」というのは、債権者が5社まで、ということですが、よくあるのは、同じ債権者でも、キャッシングとどこかのローンの保証会社をやっていてその保証をしたとか債権譲渡がなされて債権を譲り受けたということで、同じ会社なのに、債権は2本、3本になることがあります。

 もちろん、その場合でも、1社は1社のカウントになります。

 そういう意味で言うと、当初の段階では、債権者が別々だったのに、同じ債権者となって、債権者数が減るという事があります。

・「浪費・換金行為」等については、自己破産の場合には、浪費・換金行為があると、それを理由に免責が認められないという事があり得ます。

 裁判所から、浪費・換金行為の内容を明らかにするようにも求められますし、破産管財人に対しても説明資料等が必要になります。

・「偏頗弁済」とは、支払い停止ないし支払い不能後に、特定の債権者だけに返済をすることです。

 よくあるのは、知り合いだから、重要な取引先だから等々の理由から、その人(会社)からの借金だけは返すというような行為です。

 このような行為は債権者平等に反する行為で他の債権者からの怒りを買う行為です。

 ですので、その「偏波弁済」についてはペナルティとして、破産管財人が否認権を行使する場合があります。

 否認権を行使されると、一旦は弁済を受けた人がその額を破産管財人に返金しなければならなくなります。

・「印紙」というのは、収入印紙です。

 自己破産を申し立てる場合には、1万1644円(同時廃止)又は1万5217円(管財手続き)が官報公告費用として、収入印紙の提出が求められます。

・「郵券」というのは、郵便切手代です。

 債権者の数にもよりますが、通常は、4000円程度です。

・「交通費」は裁判所に行く費用ですので、仙台地方裁判所に行く場合にはかかりません。

・「通信費」は電話・fax・ゆうパック等の費用ですが、数百円~二千円程度が通常です。

◆加算・・・

・管財事件加算 5万

・複数所得世帯 5万

・債権者 6社目から 1社(名)ごと 1万 (上限5万)

・浪費・換金行為・投機行為・偏頗弁済等、免責不許可事由に対する裁量免責の申立て 5万(複数行為あっても同じ)

・「免責不許可事由に対する裁量免責の申立て」とは、浪費・換金行為・投機行為・偏頗弁済等は、借金の支払い義務を免除しない(免除を許可しない)理由となるのですが、それでも随分前にやめているとか、反省しているとか、かくかくしかじかで、免責してください、という申し立てをすることです。

 個別に事案に即して、たとえ、免責不許可事由があっても、裁判官の裁量により、なんとか免責してもらえませんでしょうか、という主張になります。

・個人事業主加算 5万

例:共働きで、本人は個人事業主、浪費・換金行為・投機行為・偏頗弁済のいずれかありで、住宅を売却した等の事由により破産管財事件となり、債権者10社

◆最大限  34万(基本)+25万(加算)=59万+税+(印紙・郵券・交通費・通信費)

◆キャッシュバック 事務所からご依頼した書類をすみやかにご準備いただけて、3か月以内に申立てに至った場合

・申立てが完了した時点で、5万円キャッシュバック