[債務整理 仙台]自転車操業の個人の方は借金を放置する傾向あり

個人の方が自転車操業に陥るパターン

ほとんどの方が、当初は皆さん真面目です。

いきなり、クレジットカードのショッピングやキャッシング、カードローンに、消費者金融等、借りまくる人はいません。

しかも、クレジットカードについても、最初は、本当に少しずつ、恐る恐る使っていたり、持っていてもほとんど使っていなかったという方々ばかりです。

何か商売をやっているという自営業者や会社経営をやっているのでなければ、理屈で考えると、収入の範囲で生活をしていれば、

【収入>支出】

となるので、絶対に、借金が必要となるはずがありません。

ですが、現実には、法人ではない個人の方でも借金を抱えて困っている人が沢山います。

これは一体、どういう理由・経緯でそうなるのでしょうか?

(1)収入が減る・なくなる

収入の範囲でと考えていたのに、収入が減少する、あるいは、収入がなくなってしまう場合があります。

リストラ、自主退職、残業代カット、会社の都合による給与減額、その他の理由で、給与がなくなったり、少なくなってしまうことがあります。

そうしますと、

【収入>支出】

のバランスは当然ながら崩れてしまいます。

もちろん、支出を下げるということも考えられますが、リストラ等で完全に収入がなくなってしまう、つまり、収入がゼロになってしまえば、生きていかなければいけないので支出をゼロにすることはできません。

また、収入ゼロとまではいかなくても、生活するには絶対にかかる固定支出というものがありますので、それをまかなえるだけの収入がなければ、やはり家計の収支はマイナスになってしまいます。

そして、家計の収支がマイナス、つまり、

【収入<支出】

ということになりますと、そのマイナスを埋めるために借金をすることになってしまいます。

(2)支出が増える

①大きな買い物の分割払い

買い物は、日常生活をしている以上は、絶対に必要なものですが、日常生活の中では通常しないような買い物をする場合があります。

住宅(マイホーム)、車、大型家電、等々です。

憧れのマイホーム、移動に必要なマイカー、生活を便利にする家電、こういうものは、分割払いですし、世間では浪費という意識があまりありません。

買った瞬間に破産が確定することはありませんが、トータルで見れば、マイナスであるということあります。

【収入<支出】

ですが、支払いが分割払いなので、その支払いを先延ばしにしていることにより、

「そのうちに、なんとかなるだろう」

と思ったり、

「先のことまで深く考えないでおこう」

と問題を先送りにします。

(人間、怖いことについては、思考を停止するようになっています)

②教育資金・医療費・親族介護

こういうものは、

「無理をしてでもなんとか支払わなければならない」

「お金を工面するのが義務である」

という意識が働くのが普通です。

「金がないから学校は行かなくていい」

「病院代なんて無理だよ」

「年金の範囲でなんとかしてよ」

など言えるものではありません。

そのため、収入で足りなければ、

「借金してでも何とかする!」

と、返済のことは後でなんとかしようと、その場しのぎとは分かっていても、つい借り入れして、目の前の支払いをこなします。

③明らかに浪費

世の中は、購買意欲をそそるような宣伝・広告であふれかえっています。

(会社・企業は消費者にいかに買わせるかを日夜、努力・研究しています)

支出を超えた買い物はしてはいけないと思っていても、ある日、我慢ができずに、つい一線を越えてしまいます。

④投資・ギャンブル

現在、借金はないけれども、収入を増やして、よりよい暮らしをしたいがために、株式投資、FX、ネットワークビジネス等々に手を出し、しかも、損失を出してしまうと、それをとり戻すために、どんどん、はまってしまいます。

そして、遂に、原資を求めて借金に手を出してしまうのです。

借りては返しての自転車操業をするのは恐怖心から

さらには、借金の返済が収入の範囲内でできなくなると、その返済のために借金をするということをしてしまいます。

問題の先送りではありますが、それをしないと、借金の督促が来てしまいます。

それは怖いので、とりあへずは、借りて返すことを考えます。

その時点では「債務整理」などということも思いもよりませんし、まして、「破産」なんて怖くて考えることもできません。

考えないので弁護士に相談するなんてことも、当然、選択肢にはありません。

早めの相談ができるほど強いメンタル持っている人は少ない

「客観的にはもうすでに返済不能に陥っているのだから、そこで債務整理をしなかったのは怪しからん!」

と自己破産等に至った場合には、裁判所や破産管財人から言われることもありますが、その時点で、弁護士に債務整理の相談をすることができるのは、相当に強いメンタルを持った人です。

債務整理が怖いのは当たり前

自転車操業なんて意味ないのに、なんで、そんな無駄なことをするのか、というと、やはり、債務整理とか、自己破産とか、そんな事態が自分に降りかかるのが怖いからです。

誰でも、そんなの怖いです。

ですので、今、自転車操業の真っ最中の方は、こういう記事があってもおそらく読まないし、目にも入らないと思います。

そして、借金を解決するとか整理するとかいう思考自体がないので、返済に行き詰まっても、ただ借金を放置するという方向に逃げてしまいがちです。

最悪、本当に夜逃げしてしまいます。

借金を放置しても、いいことは何もないのが正論なのですが、それをどうやってまさに自転車操業の方に伝えればよいのか、弁護士も分かりません。

現実に目を向けるのが怖いという気持ちはわかるけど、

「なんとか勇気をもって相談だけでも」

という、このこと自体を伝える(届ける)のは本当に難しいです。