ギャンブル、浪費、無謀な貸付と自己破産手続き

実は、私は、こちらの事務所にお世話になる前に、別の弁護士の先生、司法書士の先生にもお世話になりました。

さすがに、ここまで、沢山の事務所にあたったのは私だけではないかと思います。

実家は東京ではないのですが、そこから、一度、東京に出て、また地元に戻るということをしております。

東京に出たのは、単に好奇心からなのですが、そこで、営業事務の仕事をしておりました。

実は、すごい会社の業績はよくて、社長もまだお若かったのに、高級外車を何台もお持ちでした。

従業員にも賞与も出るし、社員旅行も海外でした。

そして、その時に付き合っていた男性が、同じ会社の人で、彼は会社の成績もよく、社長からも気にいられていました。

ショッピングとパチスロ

彼の影響を受けてしまい、私も、だんだん生活が派手になってしまい、彼に付き合ってパチスロもやるし、よくブランドショップも出入りして、カバン、靴など、すべてブランド品でした。

ショッピングは、全部、クレジットカードで買っておりましたし、パチスロも熱くなると、近くのコンビニATMでキャッシングしてお金を突っ込んだりしておりました。

それでも、またいつか、賞与がドンと出たり、彼の給与が右肩上がりになるだろうと思って、いつか返済できるようになる、と今から思えばよく分からない根拠でやりたい放題でした。

借金を抱え収入激減でも彼にお金を貸してしまった

ところが、そんなにうまく続くはずはなく、会社がとある理由から業務停止になってしまいました。

それで大騒ぎになり、社員はことごとくリストラになってしまいました。

私は、しばらく失業保険をもらいながら無職を続けましたが、彼は、また別の会社に就職することになりました。

今度は、私も詳しくは分からなかったのですが、何か特殊な機器のようなものを売る仕事だということでした。

ただ、今度の会社ではなかなか苦戦していると泣きがはいっていたので、私も彼を助けるために、自分も無職なのに、キャッシングをしては、彼にお金を渡していました。

ですが、そもそも、私自身の返済もある中で、彼にお金を渡していたので、私も困ってしまい、

「いつになったら返してもらえる?」

「私もすごい困っている」

「今、お給料ってどうなっているの?」

などという話をしていたら、次第に、連絡自体がつながりにくくなってしまいました。

それで、あまりに音信不通が続くので、彼のマンションに行ってみたところ、なんと、彼はもうそこには住んでいませんでした。

家賃が支払えなくて追い出されたのかと思い、彼が勤めていると言っていた会社の電話番号に電話してみました。

ところが、驚いたことに、彼は在籍していない、と言われてしまいました。

仕事も辞めたのかと思い、いつ辞めたのかと聞いたところ、さらに驚いたのですが、一度も彼の名前で在籍した者はいない、と。

そんなことがあるはずがないと思いながら、毎日、毎日、何度も彼のケータイに電話・メール(LINE)をし続けましたが、まったく連絡なしで、LINEも既読にもなりません。

東京の弁護士事務所に相談

何が何だか全く分からないまま時間だけが経過したのですが、そのうち、私も返済が滞って、カード会社から逆に何度も電話を受けるようになってしまい、東京の弁護士事務所に相談に行ったのです。

たしか、ネットで検索して、上の方に名前がでていた事務所だったと思います。

そこで私はまずは、彼の居場所を探してほしいこと、および、彼からお金を取り戻したいと言ったのですが、弁護士さんからは、弁護士は探偵とは違うので、それは難しいと言われました。

それでは、私のこの借金だらけの状況はどうすればいいのかと言ったところ、

弁護士からは、

「全部が全部、その男性のせいではないですよね?」

「あなたにだって、パチスロやったり、ブランド品を買ったり落ち度はあるわけでしょ?」

「そんなんじゃ、破産はできないので、任意整理にした方がいいですよ。」

「とにかく、任意整理をした後でその男性のことはどうするか協議しましょう。」

と言われてしまいました。

弁護士の提案は月12万円を返済する任意整理

当時の借金の額が約400万円でした。

他方、そのうち彼に貸したお金が150万円でした。

ですので、理屈から言えば、彼からお金が返ってくれば、私の実質の借金は250万円になるはずでした。

しかし、その弁護士さんが言うのにはまず、400万全額について、3年払いの分割払いとする任意整理をして、月12万円を支払い、彼からもしお金が戻ってくれば、それを繰り上げ返済に使えばいいのではないかということでした。

ですが、月12万円なんて額は到底払えないし、もし彼からお金が戻ってこなかったらどうするのかを聞いたところ、

「その場合には、残念ですが、破産するしかないですね。」

「ただ、破産もできるかどうか分からないですよ。」

と言われてしまいました。

「そんな、分割払いもできないし、破産もできるかどうか分からないのなら、私はどうしたらいいのですか?」

と聞いたら、逆に、

「じゃあ、あなたは私たちにどうしてもらいたいのか言ってください!!」

と言われてしまいました。

それで、こちらの事務所の方たちとやりとりしても、どうにも先が見えないので、そちらの事務所には依頼はしないことを伝えました。

弁護士はやめて東京の司法書士に依頼する

そうこうしているうちに、失業保険も切れるし、借金の返済もできなくなりし、家賃も支払えなくなりそうなので、実家に帰ることにしました。

そして、次は、東京の司法書士の事務所に相談してみました。

そこで、一度、弁護士事務所に依頼しようとしたけど、話が合わないし、冷たいし、先が見えない説明しかしてくれなかったことを話したところ、

「弁護士さんはプライドが高いから、そういうことって多いんですよ。」

「うちは顧客目線で考えているんで、ご安心ください。」

と言われて、ホッとして涙が出てしまいました。

そして、司法書士さんの方針としては、彼に貸したお金については、破産が終わった後にゆっくりと取り戻せばいいということでした。

そこで、自己破産の申し立てをしていただくことになりました。

いろいろ準備する書類とかもありましたが、そちらのスタッフの方が優しく教えてくれたので、滞りなく準備することができ、破産の申し立てをしていただきました。

ところが、その司法書士事務所から連絡があり、

「すいませんけど、今週中に30万円ご用意いただけますか?」

と言われてしまい、そんな大金を急に用意できるはずもないので、どうしてかと聞くと、どうも私の浪費の経歴が問題になってしまい、破産管財人が必要となるのだけど、破産管財人がつく場合には30万円が必要だということ。

「どうして、事前に言ってくれなかったの!」

「私の経歴は話してありましたので、プロならこうなることは予測できたはずですよね?」

「30万円を用意できなかったらどうなるんですか?」

と聞くと、破産は却下されてしまうとのことでした。

・・・つづく

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