~弁護士に怖くて相談しずらいっていう方は結構いらっしゃいますが(たしかに、怖い先生っていますけどね。)、自分の借金のレベルでは弁護士に相談するまでもないって悩まれる方もいらっしゃるんですね。今回はそういうお悩みを持つ方への相談の仕組みについてのご説明を弁護士(宮城・仙台)から~
【ご相談内容】督促状と債務整理の相談及び債務整理の概要について
複数の借入れがあり、督促状の山です。
捨てることもできないのですが、督促状のシールを剥がしたり、封を開けることも勇気がなくてできません。
携帯電話も知っている電話番号しか出られません。
留守電もすぐに一杯になりますが、留守電を聞く勇気がなくて、全部、消去しています。
もはや怖くて正確な借入総額をカウントもできません。
ただ、仕事はパートでパート収入で返せる額ではないことだけは確かです。
年収は300万円を少し切るぐらいですが、それを全部つっこんでも足りないことだけはたしかです。
もともとは、私の借金ではありません。
私のクレジットカードを兄に貸したことがあるのですが、
そのカードで勝手にキャッシング、ショッピングをされたことが始まりです。
ですので、当初は、全て兄の作った借金とも言えたのですが、私がやけになって、自分でもキャッシングとかショッピング、そして、さらにはそれらの返済のための銀行カードローンを無計画にしてしまったことが、さらに借金が増えてしまった原因です。
兄は、もう家を出て行ってしまって、連絡もとれません。
破産しなくても、個人再生とか任意整理という方法があるようですが、その対象がよく分かりません。
つまり、私のようにクレジットカード会社と銀行からの借金の場合には、個人再生や任意整理の対象になるのでしょうか?
それとも、いわゆる街金、ヤミ金、サラ金と呼ばれるところからの借金だけが救済の対象になるのでしょうか?
弁護士に個人再生や任意整理を相談しようとも思うのですが、私のような普通の借金は相手にされないのかが気になりますし、
何よりも、相談に行くと、その弁護士から、どこにどういう風に通報されるのかが分からず、不安にさいなまされています。
借金を作った方は皆、弁護士に相談するのでしょうか?
相談しないで自分で解決している方もいるのでしょうか?
例えば、保証人がいるからの理由で弁護士に相談しないでいるのでしょうか?
【ご回答】
損はないので、まずは無料相談~債務整理の概要
いろいろ考えの整理がつかずに大変そうですね。
とにかく、まずは、相談予約を取って相談してみてください。
疑問の範囲内でお答えしておきますと、
個人再生と言うのは、
今ある借金について、一度、支払いを停止して、その借金の額のいくらかを勘弁してもらって、減った額の借金を3年ないし5年で返済することです。
対象に制限はありません。
任意整理と言うのは、
今ある借金について、一度、支払いを停止して、個別に各クレジットカード会社や銀行と、分割払いの交渉・合意をしていくことです。
対象に制限はありません。
ですが、できるところとできないところがあるのは確かです。
ヤミ金と言うのは、
ヤミで行っている金融、つまり、違法金融ですので、こういう人たちにお金を返す必要がない、ということになっています。
ヤミ金は分割払いも何も返済の必要性がないのです。
彼らもそれは分かっています。
分かってやっているくせに、いざ返さないと言ったら、大騒ぎです。
街金と言うのは、
ちょっと範囲があいまいですが、要するに、高金利貸金業者です。
ですので、もし、相当の年月利息も含めて貸し借りしていたのであるとすると、いわゆる過払い状態になっているでしょう。
そうすると、結局のところ、返さなくてもよいということになる場合が多いです。
サラ金と言うのは、
すなわち消費者金融会社です。
彼らも昔は激しい取り立ててで、世間を騒がせていましたが、今では銀行のグループ会社になるなど、一応、まともな金融業者です。
金利も、最近は、法定利息の範囲内です。
ですので、昔から貸し借りを継続してきたなどという事情がない限り、過払い状態にはなかなかなりません。
どのような債務が債務整理の対象になるか
結論として、あなたの借金先であるクレジットカード会社、銀行もサラ金と同様に任意整理等の債務整理の対象になります。
ですから、弁護士事務所に相談に行ったとして、
「あなた何しに来たのですか?」
などと言われるおそれはないです。
弁護士には守秘義務がある
さらには、弁護士事務所に相談行ったからと言って、その弁護士が
「この人は借金を返していませんよー」
などとどこかに通報することもありません。
そもそも、通報されるって、どこに通報するのでしょうか?会社とか?あなたのご家族とか?でしょうか?
むしろ、逆です。
通常は、可能な限り、あなたの秘密がバレない様に弁護士は配慮してくれるはずです。
もちろん、
「いや、 どうしても、家族には話してください」
などと、言い張る弁護士が万が一いたら、そこで相談ストップして帰っても大丈夫です。
「ちくしょう。途中で帰りやがって、家族や会社にばらしてやる」
などという頭のおかしい弁護士はいません。
借金の相談先(弁護士以外)
なお、借金を作った人がみんな弁護士に相談しているわけではないでしょう。
それこそ、千差万別です。
家族、親族、友達、知人、勤務先等に頼んで金を貸してもらったり、立て替えてもらって、解決している人もいます。
よく聞く話です。
ただ、基本的には、借金の問題は、
「なんとかお金を調達して返済する」
それができないのであれば、
「(専門家による)債務整理手続きをする」
しかありません。
それができるのは、司法書士か弁護士だけです。
司法書士は140万円までの借金しか扱えないとか、いろいろ弁護士との違いもありますが、いずれによ、法的なくくりでいうと、その2つしか、相談する先はないです。
あと、一応、任意整理と言う言葉を正しく理解してるか不安なので、念のため言っておきますと、
任意整理と言うのは、
原則として今ある借金の額は減らずに、ただ、一度の支払う金額を、自分の無理のない範囲に抑えて、長い期間で支払っていこうとするものです。
個人再生とか自己破産とかとは異なりますので、ご注意ください。
~督促状。封を開けば、自分が現在いかに追い詰められた状況にあるのかを改めて思い知らされるため、見るのも苦しいですよね。そういうときは、①とにかく、督促状を片っ端から袋に詰める、②弁護士とか司法書士に債務整理のアポを取る、③それを持っていく、これをやってください。必ず、そこから、解決に向かって動き出せるはずです。以上、弁護士(宮城・仙台)からのアドバイスになります~