～ＦＸの追証に関する債務について、破産か・個人再生かはたまた●●かについて、仙台事務所の弁護士が回答します～
【ご相談内容】FXの債務の債務整理について
ＦＸでできた借金はどうやって債務整理すればよいですか？
破産は免責の関係でダメですか？
個人再生にすべきである理由は？
FXで借金があります。
借金があるというのは、ロスカットをされたのですが、
追証（追証金）が出てしまい、それを払えないでいるのです。
ただし、1年半ぐらい、ずっと支払いの督促はされていますが、
裁判とかは起こされていません。
そして、よくないのですが、まずいことに、口座を妻の名義を借りて行っていたので、妻名義で請求されています。
当然ながら、妻からは、
「これからどうするつもりなのか！」
と毎日どなられ、家の中は荒れています。
すべては私がまいた種なのですが、到底、返済できる金額ではありません。
これから、弁護士事務所に相談に行こうと思いますが、やはり、個人再生を勧められるのでしょうか？
個人再生なら絶対大丈夫ですか？
破産は、免責と言うことで難しいのでしょうか？
個人再生でもよいのですが、一応、お聞きしたいです。
【回答】ＦＸの追証がどうのというより妻の名義になっていることが問題
FXで多額の追証をかかえた経緯
ＦＸで、追証が出てしまっているということですが、
マージンコールがかからなかったということですか？
経緯が不明ですが、ロスカットになって、
さらに、追証になっているということであれば、
スイスフランショックなみに大変な状況だったのではないでしょうか？
ただし、いずれにせよ、妻名義はまずいですね。
名義だけと妻が言ったとしても、当然、口座開設に妻の関与があったのでしょうから、
「しつこく頼まれて仕方なく・・・」
「絶対に迷惑がかかることがないって騙されて・・・」
程度の理由では、証券会社は、妻に請求をし続けることになると思います。
したがって、むしろ、債務整理を検討しなければならないのは妻の方になります。
自己破産と口座の名義貸し
そして、免責についても、個々のＦＸ取引が問題となるというよりも、
妻があなた（旦那）に口座の名義を貸した、ということ自体が問題になり、
例えば、自分名義のクレジットカードを他人に使用させた等のケースに近い取り扱いになります。
また、個人再生の場合であっても、妻自体の所得から再生計画が成り立つか否かが問題になります。
ただ、個人再生の場合には、厳密に個人再生を申し立てている本人の資力のみでなければならない、
ということはないので、あなたの妻に対する月々の援助も考慮されます。
そして、結論ですが、破産の場合であっても、当然、法律で禁止されている名義貸しをした点で、
浪費に近いと指摘を受けるかもしれませんが、
こういうことは、本来信用すべきでない人の連帯保証人になるというケース等でもおこり得るので、
免責不許可事由にばっちり該当するとも言えないでしょう。
ですので、最終的には免責は得られると思います。
過大な追証だけの問題なら、金融取引（被害）に強い弁護士に相談を！
ただ、最後に、そもそも、本件の債務が要するに、その追証を求めてきている証券会社からの分だけであるなら、
本当に、支払いが必要であるのか否かをもう一度検討してみてはいかがですか？
場合によっては、そういう金融取引トラブルの問題として、再度、弁護士に相談してみてはいかがですか？
先にも述べましたが、マージンコール、強制ロスカットでさらに追証がかかるシチュエーションって、
あまり、想定しがたいのですが。
あなたが、冒頭から、破産か？個人再生か？などと相談して、
しかも、その相談に行く弁護士事務所が、そういう債務整理しかやらない弁護士事務所だとすると、
その金融取引自体の問題についてはスルーされてしまうおそれがあります。
よく、相談先についても検討してください。
～以上、ＦＸの追証に関する債務について、破産か・個人再生かはたまた●●かについて、仙台事務所の弁護士による回答でした～